宇都宮病院

病院名 | 宇都宮病院 |
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事件の年 | 1984 |
事件の名前 | 宇都宮病院事件 |
事件の概要 | 看護職員による集団リンチで 患者死亡 無資格者の医療行為 強制労働・人権蹂躙 東大医師の患者モルモット化 診療報酬の水増し 4年間で患者222名死亡 |
事件の詳細
宇都宮病院事件とは、宇都宮病院の看護職員が入院患者2名をリンチして、死亡させた。宇都宮病院に入院していた安井健彦が病院の実態を告発し、明るみになった。その後、元入院者複数名が宇都宮病院を相手取った裁判を提訴し勝訴したが、宇都宮病院自体は現在も廃院になっていない。宇都宮病院事件(うつのみやびょういんじけん)とは、1983年に、栃木県宇都宮市にある精神科病院報徳会宇都宮病院で、看護職員らの暴行によって、患者2名が死亡した事件である。
宇都宮病院は、他の精神科病院で対応に苦慮する粗暴な患者を受け入れてきた病院であった[1]が、事件以前から私刑として「看護師に診療を行わせる」「患者の虐待」「作業療法と称して石川院長一族の企業で働かせる」「病院裏の畑で農作業に従事させ収穫物を職員に転売する」「ベッド数を上回る患者を入院させる」「死亡した患者を違法に解剖する」などの違法行為が行われていた。
1983年4月、食事の内容に不満を漏らした入院患者が看護職員に金属パイプで約20分にわたって乱打され、約4時間後に死亡した。また同年12月にも、見舞いに来た知人に病院の現状を訴えた別の患者が、職員らに殴られ翌日に急死した。
精神科病院ゆえの閉鎖病棟や閉鎖性により、上記の実態や患者死亡事件は公にならなかったが、事件の翌年1984年3月14日に、朝日新聞朝刊によって報道され、日本の世論の大きな注目を集め、国会でも精神障害者の人権保障の面から、日本国政府の対応が糾された。
この事件をきっかけに、国連人権委員会などの国際機関でも、日本の精神保健や精神医療現場における人権蹂躙が取り上げられ、世界中から日本国政府に非難が集中した結果、1987年には、精神衛生法の改正法である「精神保健法(現 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)」が成立し、精神障害者本人の意思に基づく任意入院制度や開放病棟を創設するなど、患者の処遇改善が図られた。
ウィキペディアより引用